ドンチャン・チャネルとは — テクニカル分析での見方・計算式と性質

概要

ドンチャン・チャネルは、テクニカル分析で使われる、直近 nn 本の最高値と最安値を上下の線として描くチャネルです。Richard Donchian の名前で呼ばれています。価格が過去 nn 本の範囲のどこにあるか、範囲の上限・下限を更新したかを直接表します。

計算例

合成データにドンチャン・チャネル(既定パラメータ)を適用した例で、実在の銘柄・価格ではありません。ドラッグで移動、ホイール・ピンチで拡大縮小できます。

計算式

Ut=max⁡0≤i<nHt−i,Dt=min⁡0≤i<nLt−i,Mt=Ut+Dt2U_t = \max_{0 \le i < n} H_{t-i}, \qquad D_t = \min_{0 \le i < n} L_{t-i}, \qquad M_t = \frac{U_t + D_t}{2}

計算手順

  1. 直近 nn 本(当日を含む)の高値の最大値を上限線とする
  2. 直近 nn 本の安値の最小値を下限線とする
  3. 上限と下限の中点を中央線とする

性質

この指標のポイント

最近の何日分かの最高値と最安値を、上と下の線で結んだものです。今の価格が、その範囲のどのあたりにあるかが分かります。

テクニカル分析で、直近の一定期間の最高値と最安値を上下の線として描き、価格がその範囲のどこにあるか、範囲の上限・下限を更新したかを見る指標です。

一般的な分類
順張り(トレンドフォロー)系に分類される。期間の高値・安値の更新を直接表す設計で、順張り系の分類です
一般にどんな場面で参照されるか
  • 直近 $n$ 本の高値・安値の更新という事実を視覚化したいとき
  • 価格が過去 $n$ 本の範囲のどこにあるかを見たいとき
チャート上で確かめられる点
  • 価格が上限線・下限線に接しているか、範囲の中ほどにあるか
  • 上限・下限が更新されたか、極値が窓から外れて動いたか
  • チャネルの幅が広がったままになっていないか
  • 当日を含めて計算しているか
この指標の特徴
  • 期間の最高値・最安値という分かりやすい量だけで描けます
  • 高値・安値の更新が起きたかどうかを、線との位置関係で直接確認できます
知っておきたい限界
  • 当日を含めるかどうかで値の意味が変わります
  • 期間内に一度でも大きく動いた足があると、チャネルの幅は広がったままになります
  • 上限・下限は階段状に変化し、窓から極値が外れたときにも動きます
  • 過去の価格から計算した事実であり、その後の値動きを示すものではありません
組み合わせて参照されることの多い指標
アルーン(Aroon)

一般的な使われ方

nn 本の高値・安値の更新という事実を視覚化する目的で用いられます。期間高値・安値の更新は、多くのトレンド追随型の手法の研究で題材とされてきました。

仕様

英語名Donchian Channel
分類トレンド系
考案者・原典Richard Donchian
既定パラメータ期間 20
出力系列上限(価格チャートに重ねる)、中央(価格チャートに重ねる)、下限(価格チャートに重ねる)
本サイトの実装ブラウザ内でインクリメンタル計算。既知値テストで検証済み(算出方法と検証方法)

注意点

本サイトの実装

期間の最高値・最安値を単調両端キューで管理し、1 本あたり償却 O(1)O(1) で更新します。定義式を独立に実装した参照値との一致を既知値テストで確認しています。

関連する指標

本解説は上記文献に基づく一般的な見解の紹介であり、指標の解釈は流派・文献により異なります。将来の値動きを予測・保証するものではありません。詳細は免責事項をご覧ください。

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