VWAP(出来高加重平均価格)とは — テクニカル分析での計算式とセッションのリセット

概要

VWAP(出来高加重平均価格)は、テクニカル分析で使われる、典型価格(高値・安値・終値の平均)を出来高で加重平均した値です。機関投資家が、執行した価格をその日の平均的な約定水準と比べて評価する指標として広く使われています。

計算例

合成データに出来高加重平均価格(VWAP)(既定パラメータ)を適用した例で、実在の銘柄・価格ではありません。ドラッグで移動、ホイール・ピンチで拡大縮小できます。

計算式

VWAPt=∑(典型価格×V)∑V\mathrm{VWAP}_t = \frac{\sum (\text{典型価格} \times V)}{\sum V}

分子・分母とも、セッション開始時点からの累積です。

計算手順

  1. 各足の典型価格(高値+安値+終値)/3 を求める
  2. セッション開始時点から、典型価格×出来高の累積と出来高の累積をそれぞれ求める
  3. 前者を後者で割る

性質

この指標のポイント

取引された量が多かった価格ほど重みをつけて平均した価格です。その日の平均的な取引の水準を示します。

テクニカル分析で、典型価格(高値・安値・終値の平均)を出来高で加重平均し、セッション開始からの平均的な約定水準を 1 本の線で見る指標です。

一般的な分類
方向ではなく、状態(変動の大きさなど)を測る。値動きの方向を追う設計ではなく、その日の出来高で重みづけた平均的な約定水準を示す基準線という性格のためです
一般にどんな場面で参照されるか
  • 終値が VWAP に対してどこに位置するかを、その日の平均的な約定水準との比較の基準として観察するとき
  • 機関投資家が執行の水準を評価する指標として参照されるとき
チャート上で確かめられる点
  • 終値が VWAP の上にあるか、下にあるか
  • 出来高の大きい足の後で、VWAP がどれだけ動いたか
  • セッションの区切り(UTC の日付変更)で、累積がリセットされているか
この指標の特徴
  • 価格に出来高の重みを加えるため、出来高の大きい足の影響が値に反映されます
  • 出来高が一定であれば、典型価格の単純平均に一致します
  • 1 本あたり $O(1)$ で更新でき、計算が軽い指標です
知っておきたい限界
  • UTC 日替わりでの区切り方は本サイトの設計上の選択で、取引所ごとの営業日の定義とは一致しない場合があります
  • セッション開始直後は累積される本数が少なく、値が不安定になりやすい区間です
  • 過去の価格と出来高から計算した事実であり、その後の値動きを示すものではありません
ほかの指標との違い
  • 単純な移動平均: 単純な移動平均は各足を等しく扱います。VWAP は出来高の大きい足の影響を強く受け、セッション開始からの累積で計算されます

一般的な使われ方

終値が VWAP に対してどこに位置するかが、その日の平均的な約定水準との比較材料として観察されます。

仕様

英語名Volume Weighted Average Price
分類トレンド系
考案者・原典機関投資家の執行評価指標として広く普及
既定パラメータなし
出力系列VWAP(価格チャートに重ねる)
本サイトの実装ブラウザ内でインクリメンタル計算。既知値テストで検証済み(算出方法と検証方法)

注意点

本サイトの実装

典型価格×出来高の累積和と出来高の累積和をスカラー状態として保持し、UTC 日が変わるたびにリセットします。1 本あたり O(1)O(1) で計算します。

本解説は上記文献に基づく一般的な見解の紹介であり、指標の解釈は流派・文献により異なります。将来の値動きを予測・保証するものではありません。詳細は免責事項をご覧ください。

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